乗務員(運転手)として旅客輸送に従事するタクシーやハイヤーに乗務するには第二種運転免許(普通二種、またはその上位免許である中型二種、大型二種自動車運転免許)が必要である。AT車にしか乗務しないのであればAT限定の普通二種免許で乗務することもできます。二種免許の取得資格がある者(普通第一種運転免許を3年以上取得している者)を教習生として雇い、二種免許を取得させる事業者もありますが、その場合数年(おおむね1 – 2年)の拘束期間が発生します。
また、タクシー業務適正化特別措置法の指定地域・特定指定地域で乗務するには、第二種運転免許のほか、各指定地域のタクシーセンターなどが実施する地理試験などに合格し、タクシー運転者登録原簿に登録する必要があります。入社後、ホームヘルパー、警備員検定、救命講習修了、運行管理者等の資格取得を求められる会社もあります。
乗務員は男性が多いですが、タクシー乗務員については1999年(平成11年)の労働基準法改正以前から女性の深夜労働(22時 – 5時)が認められており、女性の乗務員も勤務しています。しかし、一般的には昼日勤をする場合が多いです。乗務員は、一般に正社員(期限の無い雇用契約)が多く、隔日勤務(シフトにより早朝 – 、朝 – 、午後 – と開始時間は様々)の場合、月に11から13乗務行なう。隔日勤務の場合、一回の乗務を2日分の労働と計算するので、1か月に 22日から26日相当の勤務をすることになります。昼日勤(朝から夕方まで)、夜日勤(夜から朝まで)を毎日乗務する勤務体系もありますが、この場合、1か月に22回から26回の乗務をすることになります。正社員は通常、このような勤務体制をとります。
定時制といわれる乗務員は、正社員ではなく、月に8乗務しかできません(昼・夜日勤の場合、16回)。主に、高齢者や兼業者がこういった勤務をする場合が多いです。
毎月の給与は固定給と歩合給が両方存在する形が多く、稼働日が多いときや売上が多いときは給与も高く、少ない時は給与が安いということになります。一定の運送収入に達しない場合、歩合率が下げられる場合が多いです(一般的に「足切り」と呼ばれる)。賞与は毎月の支払べき給与の中から一定の割合で控除し、賞与の時に渡すのが慣例であり、売上が少ない場合は支給されません。歩合は運賃の50ないし60%を基本として各種条件により上下するというのが一般的です。
なお、近年の規制緩和によりタクシー台数が急増し、一部地域では過当競争が発生し、乗務員の労働環境を低下させているとの見方があります。乗務員の平均年収は全労働者の平均年収を大きく下回っており、格差社会問題の一端が表れているとの新聞特集記事が掲載されたこともあります。
タクシー運転手の求人広告は、主にスポーツ新聞や夕刊紙、公共職業安定所(ハローワーク)で行われることが多く、一般紙や一般の求人情報誌、求人ウェブサイト(リクルート社のリクナビなど)にタクシー運転手の求人広告が載ることは少ないですが、大都市近郊では吊り広告など電車内の広告(特に私鉄系のタクシー会社)やラジオCMで求人を募集している会社があります。